会社の数字で大切なもの
さて、これから正しい成果の出る経営計画書を作成するにあたり
現状を正しく知る必要があります。
といっても我社を表す現状も様々です。
商品があり、お客様がいて、生産現場があり、流通がある
どれも大事なものばかりですが、
その中で最も大事なもの それはお金です
つまりキャッシュの事。
今、我社にはどれだけのお金が入ってきてて、
どこにどれくらい使っていて、どれくらい手元にあるのか。
これが何よりも大切な事です。
何故なら、会社は赤字では倒産しなくても、
キャッシュがなくなれば、倒産してしまします。
だから、キャッシュの管理というのは何よりも大切で
その流れを日々つかんでおく必要があるのです。
それを一目で把握するとてもいい方法があります。
難しい帳票は横に置いといて、
会社の中のお金の状況を図で表す方法です。
下の図がそれになります。
細部を虫眼鏡で観る前に 全体像を把握します。
それがこの図 積木の図です
まずは 左端に売上高を入れます。
お客さんからいただくお金の事です。
商品を売った代金であり、サービスを施した
対価として頂くものです。
次に この売上高を 2つに分けます
変動費=売上に連動して変わる費用
材料費、外注加工費、商品仕入代など)
粗利=(売上から粗利を引いたもの)
(実際に会社に入ってくるお金)
次は上の粗利を二つに分けます
固定費=売上に関係なく発生する費用
(人件費、家賃、リース代他)
利益=粗利から固定費を差し引いたもの
企業はこの利益から税金を支払い 銀行への返済を行います
そして会社の安定の為に残ったお金を
繰越金として留保します
ここで、先に検討した
会社のビジョンを思い返してください。
我々は我社をどんな 会社にしたいのか、
売上を上げて規模を大きくしたいのか。
それとも
粗利率を上げて収益性の高い強い会社にしたいのか。
人件費を上げて社員の生活を豊かにしたいのか、
銀行の返済を増やして借入の少ない強い会社にしたいのか。
これらの答えが出てきたら、
目指すべき数年後のもう一つの積木の図を書いてみるのです。
この図では、売上を上げずに、
変動費を改善する工夫をして、粗利額を上げる。
その上がった粗利分を人件費にまわすというイメージです。
もちろんそう簡単に粗利率を上げる事は不可能でしょうから、
次にその為の戦略を考えていかなければなりません。
戦略の数は山ほどある
粗利を上げる為の手段方法は山ほどあります。
例えば、広告費を使うとか、
人を増やすとか、商品を開発するとか、
営業顧客を開拓するとか、様々な方法、
あるいはその組み合わせによって、
目標達成のための計画を立てます。
ここで大事なのは、いかにして
山ほどある選択可能な、戦略の中から
最適な戦略を選び出すかという事です。
これを間違えてしまえば、無駄ばかりやってしまいます。
無駄を出しても目標にたどり着けばいいですが、
達成出来ない事だってあります。
いや、むしろその間違った戦略選択により、
会社に致命的なダメージを与えてしまうことだってあります。
だから、戦略立案は実に大切な経営判断になります。
過去の偉人に助けてもらう
この判断を、かつての創業社長は、
自身の卓越した直観力を活かして、
会社を運営されてきました。
しかし、センスや直観ばかりに
頼ってしまうと、それはギャンブルになってしまいます。
しかし、我々には、過去の偉人が残した
様々なツールを使うことが出来ます。
マーケティングのノウハウであり、
経営のノウハウであり、
マインドを知るノウハウなど
様々な素晴らしい、ノウハウがツールとして
存在しています。
これを使わない手はない。
最後に
これからこのブログで、この様々なツールについて
お伝えしていこうと思います。
しかし、総じて言えるのは、
多くの中小企業経営者が、このツール、ノウハウの事は
知っているけど、使っていない
という事実です。
『あーそれなら知ってるよ』と言われるけど、
実際には活かしてない。なぜなら、目先の業務に追われて
それどころじゃない。という答えが返ってきます。
それは、次から次に発生してくる問題の
もぐらたたきをやっているようなものです。
緊急ではなきけれど、重要である
第2領域といわれる分野をじっくり考えて、
戦略立案していく以外に、
中小企業の発展は難しいと思います。