さあ、これから我社はどうなりたいか?
その為には、自社と自社を取りまく環境をしっかりと把握しなければなりません
その第1歩は財務分析です やはり何といっても数字は嘘をつかない
時に残酷ですが 赤裸々に あなた(会社)を冷静に表現してくれます
財務分析には数限りなく様々な方法がありますが、ここでは特に重要な
6つの指標について説明します。
1)売上増加率
売上増加率=(今期売上ー前期売上)÷前期売上×100%
売上が前年に対してどれだけ伸びてるかです
企業は売る事によって利益を出していきます。この根本的な売上が伸びてるのか減っているのかは何より、重要な指標。 これが傾向として落ち続けているのであれば市場が大きな変化を来たしているかもしれませんし、社内に大きな問題があるのかもしれません。
2)営業利益率
営業利益率=営業利益÷売上高×100%
売上高にしめる利益の割合、つまりどれだけ効率よく儲けたか
利益はお客様のありがとうです。この数字が大きければ大きいほど お客様のありがとうが大きい証拠。逆に少なければ そんなに喜んでもらえてない証拠になるのです
もちろん、業種や商品によって大きく変わるのもこの数字です
3)労働生産性
労働生産性=付加価値(粗利)÷人数
会社の1人が いくらの利益を稼いでいるかの額 つまり人の仕事の効率を数値にしているのです。しかし、これは業種によって大きく変わります。一概にはいえませんが、
不動産や、金融、保険は高い傾向にあり、飲食や宿泊業は低い傾向にあると言われます。市場の成長性やニーズ、競合などが大きく関わってくる数字です
4)EBTDA有利子負債倍率(イービットDA)
EBTDA有利子負債倍率=(借入金ー現金と預金)÷ (営業利益+減価償却費)
簡単にいえば「借入金の返済能力」を示す指標であり、企業の健全性を図る指標の一つであるといえます。企業は発展させる為に銀行から資金を調達します。しかし銀行はちゃんと返してもらえるかを見極めます。その時に重要な指標となるのです
5)営業運転資本回転期間
営業運転資本回転期間=(売上債権+棚卸資産-仕入債務)÷(売上高÷12)
企業活動は現金払いだけで成り立っている事はまれです
仕入れた代金を何日か後に支払う約束をし、売った代金も何日か後に頂く約束をしているものです。当然そこには時差が生じてきます。
営業運転資本とは
商品や原材料の仕入れから売上代金の回収までのサイクルを回すために最低限必要な資金です
営業運転資本回転期間とは 営業運転資本を月の売上で割ったもの、つまり
つまり、一月あたりの売上高と営業運転資本の比です
急激に大きくなったら要注意。銀行から短期で借り入れを行うなど、速やかに手を打たなければなりません。
6)自己資本比率
企業の資本は自分で調達した自己資本と 銀行等から借り入れた他人資本いわゆる
負債があり当然これは返済しなければなりません。つまり返済の義務がない自己資本をどれだけ手元においているか が 経営が安定しているかどうかを図る重要な指標になるのです
この重要な数値も眺めているだけでは何の価値もありません
使いこなして初めて強力な味方になるのです
時に不甲斐ない数字は心を痛めます
出来れば見たくないものです
しかし、それを避けて通っていればいずれ大きな問題へと発展します
数字は我々を責める存在ではなく 気付かせてくれる
早く手を打とう、変えよう、改善しようと教えてくれる
とても有難い存在なのです
ですから出来るだけ身近に置いてその変化を見続ける
趨勢比較が大切になるのです