中小企業が成長するためのSR経営

中小企業が環境変化に適応する為に必要な経営スキルをお伝えしていくブログです

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経営計画書が必要な理由

経営計画書は何故必要なのか

大手上場企業には必ずある、経営計画書は中小企業で作成しているところは約50%というデータがあります。

さらに、計画書はあるものの、会社全体で共有して活用している企業は残念ながらほんのわずかしかないのが実情ではないでしょうか。

しかしながら、企業を取り巻く環境は日々変化を遂げています。
ついこの間まで必要とされていた商品やサービスが、今日は必要とされない。そんな変化が当たり前に起こりつつあります。そしてその変化のスピードは驚くほど速くなっています。

『我社は長年これでやってきた。だからこれからも頑張れば大丈夫
この考えは、もはや通用しません。変化が起こらない業界はないのです。それも一気にあっというまに、長年の歴史を飲みこんであとかたもなく吹き飛ばしてしまう威力を持った変化なのです。

そんな激変のさなかにあり、我々はどこに向かって帆を張るべきなのか。
その為にはどの方法で進むべきなのか、その時の私の役割は何なのか。
それが明確に示されていて全員に理解されている会社と、ただ頑張っている会社とでは、大きな違いが出てきてしまします。

だからこそ、環境変化の激しい未来に向かって、必ず必要なものが経営計画書なのです。

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海図


計画に根拠を持たせる6つのポイント

1.ビジョン

会社というのは、組織で成果を上げていきます。つまり経営者から管理者、一般社員まで全員が力を合わせて同じ方向に進んで行くのと、バラバラに個人の意思で仕事をするのでは雲泥の差が生まれてきます。

ですから、我社は何故この事業を営むのか。存在している意義は何なのかを明確にする事が必要です。
人が給与だけでは心の底から行動する事はありません。自分の大切な人生を賭けて成し遂げたい事と会社の方向が交わった時に活き活きと輝き出します。
それを使命と呼びます。 同じ使命を持った人達が同じ目標に向かって活き活きと仕事をする会社は必ずや社会から必要とされます。

2.分析

常に変化している環境にに的確に対応して行く為には、今までの経験や直観だけに頼る訳にはいきません。
そこには科学的に分析した確固たる証拠が必要です。

1つは自社に関係する社会や業界の変化を大きな目でとらえて行きます。
はたしてこれからどうなっていくだろうという事を、過去からの趨勢、傾向でとらえて行きます。突然のきな変化には必ず予兆があるものです。

2つ目は、自社の今を分析します。これらは数字が明確に教えてくれます。
会計には財務会計管理会計という2つがあります。
財務会計はルールに従い、金融機関や税務署に説明するものですが管理会計にはルールがありません。 

自社が経営していく上での判断になる数字の分析です。
これを適切に行うことで、直観や、どんぶりの経営から脱却し、
確率の高い、根拠のある経営に近づけていきます。

3.目標

我社が獲得したい成果は何か?それを獲得すると、どんないい事があるのか。
それらを数字で表します。 何故なら、数字には曖昧さがないからです。
数字にした瞬間に全員の理解が一気に統一されます。
正しい目標を立てる事。これが成果につながる第1歩です。

4.戦略

目標への到達方法は星の数ほどあるものです。
それらの中から、最適な方法を見つけ出して行きます。
自社が置かれている環境や、強みや、体力、歴史や組織力などの様々な要因で正解が変わってきます。この方法を間違えて選んでしまえば、
社員は烏合の衆と化し、成果の出ない状況を作り出してしまいます。
正しい戦略を立案することは、経営計画の中でも要となるものです。

5.管理システム

正しい戦略(手段方法)が立案出来たら、それが確実に効果的に実行されているかを管理する仕組みが必要になります。商品管理、営業管理、生産管理、財務管理、人事管理に分かれるそれぞれの管理はそれぞれに連動している必要があります。
自社にあった最適な管理体制を構築して行きます。

6.組織風土

どんなに素晴らしい計画も、人が動いて初めて成果が生まれます。
個々の力を成長させ、それらをチーム力として発揮して行きます。
その時に必要なものは、スキルや能力と同時に考え方という人格もとても大切な要素になってきます

最後に

このブログで、この激変の時代を生き抜いていく中小企業経営者に向けた
経営計画書の立案の仕方をつづっていこうと思います。

それは、様々な分析と思考を加えて内容のある経営計画書を作成するだけでなく、全員が理解して、何度も実行し、何度も修正しながら確実に目標達成に近づいていくための計画書を目指していきたいと思っています。